統一教会は解散、自民党は過去最大の議席。両者は半世紀にわたり癒着してきたのに、自民党だけが逃げ切ろうとしている。
「反社会的カルト教団が、なぜ何十年も野放しにされたのか」
3月3日の衆院予算委で共産党の辰巳孝太郎議員が、高市早苗首相に質問した。
答えは簡単。自民党が統一教会の反社会的な行為を黙認したからだ。その間に高額献金や霊感商法の被害者は増え続けた。
しかし、高市首相は質問と関係のない答弁をした。辰巳議員が再度高市首相に尋ねたら、今度は松本洋平文科大臣が出てきて関係のない答弁をした。
さらに辰巳議員は、統一教会系のメディアで高市首相のインタビューが掲載された回数について質問した。高市首相は当初1回だと党に報告していたが、後に5回と判明。辰巳議員は高市首相のごまかしを突いた。高市首相は「そんな言い方をされると不本意だ」。
不本意なのは、国民の方だ。なぜ「国権の最高機関」で、こんな茶番劇を見せられるのか。3月6日の衆院予算委では、中道改革連合の有田芳生議員が、統一教会の内部文書「TM特別報告書」を資料として提出しようとしたところ、自民党の坂本哲志委員長が拒否した。
私の好きな言葉に「徒党を組む」がある。
Tansaの顧問弁護士の喜田村洋一さんが口にしていて、「いい言葉だな」と思った。権力が暴走している時、それに対抗するための構えとして「徒党を組むべきだ」と喜田村さんは言った。
ただ、何となく悪いイメージがある言葉でもある。辞書で調べた。「事をなすために団結する」に加え、「良からぬ事を企てる際に用いる場合が多い」とも書いている。
なるほどと思った。バラバラだった人たちが、共通の目的のために一致団結するということは、権力者や多数派にしたら不都合なことでもある。自分たちの安住の場所がおびやかされるからだ。辞書で「徒党を組む」に良い意味、悪い意味の双方が記されている理由が分かった気がした。
では誰と徒党を組むのか。
本来なら同じ業界で徒党を組むのが重要なのかもしれないが、残念ながらマスメディアに所属している人たちは期待できない。問題意識はあるのかもしれないが、体制側に「安住」してしまっていて、平場に降りて来られない。
例えば、米国とイスラエルがイランの最高指導者ハメネイ師を殺害した時、朝日新聞では論説主幹の佐藤武嗣氏が筆をとった。「歴史の教訓に学ばぬ暴挙」と題した文章は、古今東西の事例を挙げつつ的確な論考だと思うが、次の一言が気になった。
「暴挙の膨張を深く憂う」
「憂う」という表現が、どうも「高みの他人事」だ。同じことは、3月6日の「『高市人気』を見つめる」という朝日新聞の特集でも感じた。
「総選挙で圧勝し、『1強』状態を手にした高市早苗首相。なぜ有権者の支持はここまで広がったのか。人気投票や推し活だったのか。『高市人気』を見つめた」
憂いたり、見つめたりするだけでは、徒党を組む相手としては心許ない。「米国の暴挙を止めるぞ」、「高市人気に抗ってでも高市首相を止めるぞ」という強い意思が感じられない。
徒党を組む相手に、職種や世代、性別や国籍も関係ない。普段はそれぞれの人生を歩む。だが社会が壊れそうな時は、それを止めるという強い意思を持った人たちが団結する。そうしないと本当に社会が壊れる。
3月21日午後6時半から東京都練馬区で、市民団体の「憲法骨抜きNO! ねりま」が主催するイベントで講演する。12周年記念イベントだから、Tansaの先輩だ。講演のタイトルは以下だ。
「民主主義・ジャーナリズム・市民 独立メディアは何を目指すのか」
この日は正午から、韓国のニュースタパの映画『共犯者たち』、『非常戒厳前夜』の上映がある。それぞれの映画の後は、生活ニュースコモンズの記者・編集者の岡本有佳さん、新外交イニシアチブ代表で弁護士の猿田佐世さんのトーク会がある。
渡辺の講演はオンラインでも視聴できる。徒党を組むため、ぜひ参加してほしい。

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