Tansaを知る
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Tansaは、探査報道を専門とする報道機関です。当局発表を右から左に流す「記者クラブ報道」とは違い、暴露しなければ永遠に伏せられる事実を、独自取材で掘り起こし報じます。従来は「調査報道」と呼ばれてきましたが、単なる調査ではなく、膨大な労力と高度な技術が必要なため「探査報道」という言葉を使っています。英語では「捜査」の意味合いがある「investigation」という言葉を用い「investigative report」と言っています。
暴露するのは、政府や企業、犯罪集団組織などが隠蔽する不正です。テーマは、大きな力に虐げられている人々のために、何を変えたらいいかという視点で選びます。問題の構造に切り込み、犠牲者や被害者の置かれている状況を変え、将来の被害を防ぐことが目的です。着手したら事態が変わるまで報道を続けていきます。
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運営資金は読者からの寄付、財団からの助成金、探査報道ジャーナリスト養成学校事業での収入で賄っています。広告収入を受け取らず、スポンサーからの影響に独立した立場を守ります。社会を変えたいと願う誰もが、個々人の経済事情に関わらず、探査報道にアクセスできるよう購読料も取りません。
ジャーナリズムのグローバルスタンダードである、世界規模での連携を重視します。探査報道が挑む国家権力や企業は、すでに国境を越えて広く活動しているからです。Tansaは2017年、探査ジャーナリズム組織でつくる国際的アソシエーション「探査ジャーナリズム世界ネットワーク(GIJN)」に日本で初めて加盟し、公式メンバーとなりました。報道機関としては国内で唯一の加盟組織です。2024年5月現在、91カ国から250組織が加盟しています。
5つの約束
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1.旬のニュースを消費せず、事態が変わるまで報道します
私たちは、探査報道によって犠牲者が置かれている状況を変えることを目指しています。取り上げるテーマは犠牲者を救うために何を変えたらいいのかという視点で選びます。読者の興味に合わせて次に移ることはしません。着手したら、事態が変わるまで粘り強く報道を続けます。
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2.手間ひまかけます
隠された事実を発掘するため、手間を惜しみません。「買われた記事」は取材の本格着手から10か月、製薬マネーデータベースの作成には3000時間、「消えた核科学者」は7年半かかりました。記者クラブに所属して情報のパイを奪い合い、いずれ分かることを早く報道するような競争に私たちは加わりません。
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3.最高水準の技術で臨みます
私たちは常に世界中のパートナーたちとつながっています。GIJN主催の国際会議には、2017年の南アフリカ大会、2018年のソウル大会、2019年のハンブルク大会と3年連続で参加しました。探査報道を手がけるジャーナリストたちが持ち寄った最新の取材技術を、その都度吸収しています。これまで34カ国の報道機関と協力して取材、発信をしてきました。あらゆる問題を国際的な視点で捉え、世界水準の技術を磨き続けます。
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4.顔色をうかがわず、全力でぶつかります
私たちは常にジャーナリストとしての倫理を最優先して、取材相手に全力でぶつかります。権力や広告主に遠慮をすることはありません。取り得るあらゆる手段を使って、不正の事実と証拠を入手します。
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5.若手ジャーナリストを育成すると共に、技術は社会で共有します
インターネット上で誰もが情報を収集し発信できる時代では、ジャーナリストは職業人としてより高度な仕事が求められます。Tansaが運営する探査報道ジャーナリスト養成学校で、全国の若手ジャーナリストやジャーナリスト志望の学生を育成します。またTansaが日頃の取材で培った技術は社会で広く共有し、市民が的確な情報を収集して発信する手助けをします。
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沿革
Tansaの前身であるワセダクロニクルは2017年2月、早稲田大学ジャーナリズム研究所のプロジェクトとして創刊しました。「大学発メディア」として、ジャーナリズムの実践とジャーナリスト教育の両立を目指しました。創刊から1年後の2018年2月には、ニューズルームとしての責任をより明確にするため、大学から独立してNPO法人格を取得しました。ジャーナリスト教育に力を入れるという当初の目標は引継ぎ、2020年11月に探査報道ジャーナリスト養成学校を開校。2021年3月、ワセダクロニクルから、「Tokyo Investigative Newsroom Tansa」に改名しました。
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受賞歴
- 2023年
- シリーズ「公害 PFOA」=メディア・アンビシャス「2022年メディア・アンビシャス大賞【活字部門】優秀賞」
シリーズ「誰が私を拡散したのか」=ジャーナリズム支援市民基金「第4回ジャーナリズムXアワード大賞」
- 2022年
- シリーズ「公害 PFOA」=一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ「PEPジャーナリズム大賞&課題発見部門賞」
シリーズ「双葉病院 置き去り事件」=SOPA 2022 Awards「The Society of Publishers in Asia Awards 2022」、ジャーナリズム支援市民基金「第3回ジャーナリ ズムXアワード大賞」
- 2020年
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データベース「JUDGIT! 」=一社オープン&ビッグデータ活用・地方創生推進機構「最優秀賞」(政策シンクタンクの構想日本、データ可視化が専門のVisualizing.JP、日本大学文理学部情報学科の尾上洋介研究室との共同受賞です)
報道機関「ワセダクロニクル」=ジャーナリズム支援市民基金「第1回ジャーナリズムXアワード大賞」
- 2019年
- データベース「JUDGIT! 」=Linked Open Data チャレンジ Japan 2019 「アプリケーション部門・優秀賞」
- 2018年
- シリーズ「強制不妊」=反貧困ネットワーク「貧困ジャーナリズム大賞」
- 2017年
- シリーズ「買われた記事」=日本外国特派員協会(FCCJ)「報道の自由推進賞」
ライブラリー
Tansaのこれまでの刊行物や、メディア掲載などの資料をこちらからご覧いただけます
チームメンバー
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渡辺 周
編集長
2000年に日本テレビから朝日新聞に移籍し、社会部や特別報道部で探査報道を担いました。原発事故後の連載「プロメテウスの罠」では、原発立地町・福島県大熊町の苦悩を描いた『原発城下町』などを書きました。手がけるテーマは、未解決事件や製薬会社と医師の癒着、政治の腐敗というように幅広いのが特徴です。「100からの引き算」より「0からの足し算」を面白がるのがモットーです。趣味はマラソンと、居酒屋でホッピーを飲むことです。
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辻 麻梨子
リポーター
1996年生まれ。早稲田大学卒業。学生時代は沖縄や福島、中国・南京などで取材し、現場に足を運ぶ大切さを学びました。人々が不条理に虐げられることのないよう、社会を少しでも変えたいです。Tansaをもっと多くの方に知ってもらえるよう、SNSやメルマガ配信、イベントの司会もやります。趣味は筋トレ、読書、料理。25gの文鳥を飼っています。
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中川 七海
リポーター
働くのが嫌いですが、心が動いたことにはとことんのめり込めます。Tansaでの取材や執筆はまさに夢中になれる仕事です。大学時代は東日本大震災の被害を受けた地域で音楽イベントを立ち上げたり、ヒッチハイクで放浪したりしていました。卒業後は社会起業家のグローバルネットワークASHOKAで働き、2020年からTansaに。「双葉病院 置き去り事件」や「公害PFOA」を手がけています。1992年生まれ、大阪出身。パンクロックが好きです。
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佐野 誠
スタッフ
理不尽な現状を変えようと奮闘するTansaの活動に共感し、2020年に加わりました。主に事務サポートを行なっています。大学では演劇学を学び、8ミリ映画を作っていました。音楽、美術、文芸に親しんできましたが、Tansaに出会い、探査報道と芸術は似ているのではないかと思うようになりました。芸術もまたある種の真実を示すことで人々を変えていくからです。世の中を少しでもよい方向に変えられるよう、力をお貸しください。
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三井 凜
ユースリポーター
他者の心の景色に向き合う
私は美術大学に通い、油絵を描いています。
社会で生活し、人と接して感じる痛みの様なものが作品の元です。絵を描いている最中は自分の孤独を見つめることになります。目の前にいる人が何を感じ、何に傷ついているのかを知りたくてジャーナリズムに惹かれました。他者へのまなざしがはっきりと現れる部分は美術と似ているように感じます。「社会問題」という大きな言葉で回収できない、目の前の1人1人の内面に向き合いたいです。 -
皐月 水葉
ユースリポーター
とことん
高校3年生。権力に忖度する大人にだけはなりたくなくてTansaに参加しました。太平洋戦争中に、読谷村で日本軍に集団自決を強いられた人たちがいたという記述が、教科書から削除されたことを学校で学びました。沖縄への修学旅行は、遊ぶことよりも地元の方にこの話を聞くことを心待ちにしていました。気になることを追求し、現場に足を運んで取材をする探査報道を実践していきたいです。周りの人のパワーになることが好きで、チアリーディングをしています。 -
杉田 さら
ユースリポーター
今の自分を知る
大学2年生。未来に役立てるため、小5で詳細な人生計画を立てて、簿記や国連英検などの資格をとりまくりました。16歳で英国の高校に進んだ際、自分の視野の狭さに気付きました。人生計画は一旦白紙に。未来の私のために生きるのではなく、今の私を大切にすることを決めました。 米国にある大学に進学後、Tansaに出会いました。被害者に力を与え、権力を問い詰め、変革を起こす探査報道に強く引き込まれました。私も、社会で今自分が変えたいと思ったことを追い続けていきたいです。 -
高野 慎太郎
教育事業担当マネジャー
二足の草鞋を履く理由
普段は中学・高校で国語の教員をしています。授業で子どもたちと一緒にTansaの記事を読んできました。疑い、調べ、考え、議論して、できれば解決策を提案する。そんなちからを自他に育みたいと願いながら授業をしています。Tansaでの私の役割は、ジャーナリズムの教育を広げていくことです。ジャーナリズムのマインドやスキルを学ぶ授業を一緒に考えて、実践していきます。ジャーナリズムの教育を受けた人が増えていくことで、社会はより良いものに変わると信じています。良い社会への変化を学校現場から起こしていきたいです。
団体概要
法人名 | 特定非営利活動法人Tansa |
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住所 |
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役員 |
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顧問弁護士 | 喜田村洋一 |
国際アドバイザリーボード |
※メンバーのプロフィールはこちらからご覧いただけます |
設立 | 2018年2月 |
財務レポート | 2023年度 2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 |
規程類 | 定款 コンプライアンス規程 役員及び従事者の利益相反防止のための自己申告等に関する規程 |
活動案内 | Tansa活動案内 2023-2024 三つ折りパンフレット |
特定商取引法に基づく表記 | こちらをご覧ください |
お問い合わせ
寄付に関して:support@tansajp.org
Tansa Schoolに関して:school@tansajp.org
一般的なお問合せ:contact@tansajp.org
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