AppleのApp Storeから、児童の性的動画などが取引されているアプリ「アルバムコレクション」が削除された。アルバムコレクションは12月11日に「写真／ビデオ」カテゴリのランキングで1位、13日に無料アプリ全体のランキングで7位となっていた。

Tansaは12月15日、米AppleのCEOティム・クック氏と同社広報部に宛てて、アルバムコレクションをApp Storeから取り下げるかどうか尋ねるメールを出した。メールでは、違法な取引の実例も挙げ、対応を求めていた。

App Storeでアルバムコレクションのページを開くと、「入手不可能」と表示される。

アルバムコレクションは、写真や動画を鍵付きのフォルダに投稿し、取引するアプリだ。

フォルダが有償でダウンロードされると、投稿者に利益が入る。金目当ての投稿者と、違法画像を入手したいユーザーの間で、児童の性的画像や盗撮などが大量に売買されている。ユーザーの支払ったお金は、アプリ運営者とアプリを掲載するApp Storeなどのプラットフォームにも入る。

アプリの仕組みを利用した犯罪は2013年ごろから多発し、利用者の逮捕が相次いでいた。2015〜2016年には、違法な性的画像を呼び込んで利益を上げたとして、「写真袋」の運営者が逮捕されている。

写真袋を摘発した神奈川県警のサイバー犯罪対策課は、2016年8月にGoogleとAppleの日本法人を訪問。同じ仕組みの9つのアプリ名を挙げ、違法動画の早期発見や削除勧告、配信停止などの措置を要請した。

しかしその後も、アルバムコレクションを始めとする多くの模倣アプリが登場している。

Tansaは2022年夏から、アルバムコレクションと「動画シェア」の取材を始めた。今年4月にGoogleのGoogle Playから動画シェアが、そして今回App Storeからアルバムコレクションが取り下げられた。

だが、両アプリにはウェブサイト版があり、今も写真や動画の売買は可能だ。

=つづく

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