TM特別報告書

「アメリカの日本への影響力は絶対的」 統一教会に見透かされた安倍首相 自民党本部でのトップ会談で(5)

2026年01月31日 17時53分  Tansa編集部

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自由民主党本部

新聞やテレビ、通信社には「首相番」がいる。最高権力者である首相に張り付いて、「首相動静」や「首相の一日」といった各社の欄で、一挙手一投足を報じる。

2019年7月2日午前11時21分、首相の安倍晋三が、自民党幹事長代行の萩生田光一と党本部で会ったと各社は報じている。

だが各社の報道には、重大な事実が欠落していた。安倍は萩生田と二人きりで話をしたわけではなく、統一教会の幹部たちを交えて会談していたのだ。

この会談のことは、国際勝共連合会長の梶栗正義によるTM特別報告として、本シリーズ4回目でも伝えた。

今回は、統一教会会長の徳野英治が、総裁のハン・ハクチャ(韓鶴子)にTM特別報告として送った書簡の内容を報じる。安倍・萩生田との会談に、共に参加した梶栗の報告と内容が符号している上、より詳細だ。

「真のお母様が喜ぶ報告」

徳野英治の書簡報告の日付は、2019年7月2日。安倍、萩生田と会談した当日に報告書をしたためたことになる。文面からは、徳野の興奮が伝わってくる。

敬愛する真のお母様へ

 

ささやかではありますが、久しぶりに真のお母様が喜んでくださる報告を差し上げることができ、私も大変嬉しく思います。

 

小さな出発点に過ぎない証しですので、真のお母様に決定的な喜びを差し上げるというよりは、これから始まるに過ぎないという内容です。

 

しかし、韓国の格言「始めが半分」という言葉のように、良い出発となったと実感しています。

 

本日7月2日午前11時20分に、自民党本部総裁室の隣にある応接室で、安倍首相と、萩生田光一自民党幹事長代行のナンバー2と面談しました。こちら側は私と梶栗日本UPF議長、横田平和連合理事長、渡辺平和連合前副会長、そして、以前モンゴルナショナルリーダーだった松本康平和連合事務総長ら5名でした。面会時間は結果的に20分でした。

 

面会した自民党本部応接室には、戦後の日本政治を背負ってきた与党・自民党の歴代の総裁たちの写真がすべて飾られており、本当に自民党の歴史そのもの、すなわち日本の政治そのものの歴史を象徴するかのような応接室でありました。

 

岸、福田、中曽根元首相をはじめとする歴代すべての総裁の写真がありました。自民党の総裁を歴任した人物の90%はそのまま日本の首相になった人物たちです。そのような歴史的な応接室で安倍首相と会いました。

「20万票死守」に安心した安倍と萩生田

徳野は、安倍に会うのは4回目だという。だが今回は、安倍側から2019年7月21日投開票の参院選で、北村経夫を支援してほしいと願い出てきた。北村は産経新聞で政治部長や論説委員を務めた経歴があり、2013年に初当選。2期目を目指して立候補した。

私は2012年12月26日に安倍首相が2度目の首相に選出されて以来、現役首相と家庭連合会長という立場で会ったのはこれで4回目です。安倍首相が初めて首相を務めた時と、2度目に首相を務めた時の間の、何の職責もなかった時期に2回会ったことがあります。つまり、今回で計6回の面会になります。

 

まず、私は今回のG20大阪サミットについて「大変お疲れ様でした」と褒め称える言葉で挨拶しました。そして、G20サミットのエピソードについて話し、和気あいあいとした雰囲気になりました。

何よりまず、安倍首相と萩生田幹事長代行が、今回の参議院選挙について安倍首相が推薦する北村経夫議員を、私達の団体がどこまで応援するかについて、その決意を聞きたがっていたのは明らかでした。

 

そのため最初に私が、今までの票は10万票だったが、今回は30万票を目標として最低20万票を死守する、組織を挙げて闘うと宣言いたしました。

 

それについて大変喜んで、安心したようでした。

「真のお母様の活躍が安倍首相の脳裏に刻まれた」

徳野は、ハン・ハクチャのことを安倍にアピールしたことも、しっかり報告する。安倍は、統一教会がアメリカの有力者にも影響力を持っていると知り、前のめりになる。

そして、最近の韓鶴子総裁の世界的な活動をすこし紹介しますと言い、今年2月に韓国で開催されたワールドサミットの写真、真のお母様がスピーチする様子と、その後ろに40名あまりの国家元帥クラスのVIPが座っている写真、サントメ・プリンシペの現役大統領とツバルの現役総督国家元帥がスピーチしている写真、そしてアメリカのニュート・ギングリッチ元下院議長とディック・チェイニー元副大統領がスピーチしている写真を見せました。

 

そして、世界日報創刊30周年記念式典においてのムン・ジェイン大統領の祝賀メッセージビデオの写真と、ムン・ジェイン政権の10名あまりの閣僚が参加している写真、そして、クリストファー・ヒルがスピーチしている写真などを見せました。

 

そのような写真を見ているなかで、安倍首相は「ギングリッチとチェイニーも来たんですか? すばらしいですね。クリストファー・ヒルもあなたがたの国際会議に参加していますか?」とアメリカVIPたちの参加について最も敏感に反応していました。

 

やはりアメリカの日本に対する影響力は、絶対的であることを今一度痛感いたしました。

 

そして南アフリカ共和国ヨハネスブルグでのアフリカサミットと、オーランド競技場での10万組祝福式フェスティバルの写真を見せました。それについても「南アフリカでもそんなに基盤があるんですか」と言い、特にオーランド競技場での写真については大きな衝撃を受けたようでした。サミュエル・ハデベも紹介して、またナイジェリアのグッドラック・ジョナサン元大統領も紹介しました。

 

そして今回のアメリカ・ラスベガスでのACLC総会、そして希望前進1万人大会の写真も見せました。

 

主にこれまでの世界的な基盤を見せ、安倍首相は活発に活動していることに目を丸くして、感嘆しながらアルバムを見ていました。今回ほど、真のお母様の活躍が安倍首相の脳裏に刻まれたことは初めてだったと思います。

「1本のネクタイに過ぎませんが、効果的でした」

会談が終盤になるにつれて、安倍は上機嫌になっていく。徳野は安倍と萩生田にエルメスのネクタイを贈ったことも明かす。

そして私から最後に、韓鶴子総裁から安倍首相に「G20サミットを成功裏に終えたことについて祝うとともに、これからも一層日本を正しい方向へリードすることを願う意味での激励の特別プレゼントがあります」と伝え、エルメスのネクタイをプレゼントしました。そして、萩生田幹事長代行にもネクタイを贈りました。

 

実はこのプレゼントのアイデアは今朝私の妻が、お母様から安倍首相にあげるプレゼントだと言えば、安倍首相の気持ちがそのプレゼントを通して、さらに真のお母様とより具体的にも心情的にもつながりやすくなるだろうというアドバイスをしてくれて、それは良い考えだと夫婦の意見が一致しました。そのような経緯で、妻が急いでデパートで購入してくれたネクタイを贈ったのです。

 

安倍首相は非常に喜んでいました。1本のネクタイに過ぎませんが、効果的でした。真のお母様への感謝の気持ちをプレゼントを通して感じたと思います。

 

そしてその後、梶栗議長から選挙戦についての具体的な活動について簡潔に説明しました。その説明について安倍首相は真摯に、熱心に聞いて喜ばれました。短い時間でとてもうまく説明できたと思います。

 

最後に私が記念撮影をしましょうと言って、私と安倍首相、梶栗議長と安倍首相のツーショットをそれぞれ撮ろうと私がリードし、さまざまなカットの写真を撮りました。その時私が「握手しながら撮りましょう」と言うと、安倍首相は非常に喜んで、積極的に私の注文に応じて手を握って握手してくださり、またツーショットとグループ写真を快諾して写真を撮ってくださいました。

 

最も驚いたことは、帰る直前に安倍首相が、私が時々お母様にお見せする大きなサイズのアルバムで、私が(安倍首相に見せた *Tansa注)アルバムをもらうことはできるか尋ねました。

 

私はもちろんです、と言って快く差し上げました。それを安倍首相が持ち帰ってゆっくりご覧になられたら、将来的に非常に大きな摂理的なプラス効果が期待できると考え、大変喜ばしく考えております。

 

時間の関係上、10月の名古屋大会で政府代表を送ってほしいということ、また来年2月の韓国でのワールドサミットに代表を送ってほしいということを、今日の短い時間内に話すべきかどうか迷いましたが、最終的に今回の参議院選挙で安倍政権を応援し評価されるレベルの結果を出して、もう一度安倍首相に会う時に確実にそのことを伝えようと考えました。

 

明後日7月4日が参議院選挙の公示日です。そして投票は7月21日です。短い面会でしたが、期待通り北村経夫議員を参議院選挙で当選させれば、もう一度安倍首相に落ち着いて会う機会を持てる、未来につながる良い面会時間でした。

徳野「安倍首相とは運命共同体」

会談の成功を実感した徳野は、さらに安倍の歓心を買おうとする。「運命共同体」とまで徳野に言われ、安倍も応じる。

安倍首相が2012年12月26日に2回目の首相になったあと、私は今回で4回目の面談になります。今までの面談のなかで最も短い時間でありましたが、効果的で良い面談だったと確信します。

 

今回私は安倍首相に直接、運命共同体のように感じたと言いました。年齢も私と同じ1954年生まれであり、安倍首相は9月21日生まれで、私は12月2日生まれで、安倍首相が私より2カ月半だけ兄ということになると言いました。

また、安倍首相が2度目の首相に国会で選出されたのは2012年12月26日ですが、梶栗玄太郎元会長が聖和(死去 *Tansa注)され、私が韓鶴子総裁様から日本会長として任命を受けた日が、本当におかしいくらいに同じ2012年12月26日だったと話しました。そして、今日まで安倍首相のようにその任をずっと任されております。

 

そのような共通点があり、大変運命的なものを感じたと申しました。安倍首相本人も「おー!」と、「なんとも不思議なご縁ですね」と驚きながら聞いておられました

(韓日翻訳:姜旼宙)

(敬称略)

「TM特別報告書」を報じるにあたって

TM特別報告書に関し、統一教会は反論し、自民党は目を背けています。

統一教会側からは2026年1月16日、世界平和統一家庭連合広報渉外局が「『TM特別報告 』(俗称)に対する当法人の見解」を公表しました。

見解では、TM特別報告書を作成した元世界本部長のユン・ヨンホ(尹煐鎬)氏のもとで活動していたとされる職員のリポートを掲載。TM特別報告書には意図的な省略、書き換え、追記が含まれている可能性が高く、「極めて信憑性に欠ける」と指摘しています。リポートの筆者である職員は匿名で、役職等も記されていません。

また、TM特別報告書に出てくる日本の政治家との関係については、「事実関係を超えて表現が誇張されている、文脈が脚色されている、あるいは事実として確認できない内容が含まれている可能性を否定できません」と書いています。

統一教会側からは、元会長の徳野英治氏もXで2026年1月8日に発信しました。TM特別報告書について、「私が韓総裁に報告するために元世界本部長に送った報告が含まれているのは事実」と自身の報告が含まれていることを認めた上で、「個人的意見や希望的予測なども多く含まれています」などと記しています。

自民党は元総裁の安倍晋三氏が殺害されて2カ月後、2022年9月に統一教会との関係を調査し「党としての組織的な関係はない」と結論を出しました。調査は議員による自己申告で極めて不十分なものでしたが、現総裁の高市早苗氏は、TM特別報告書を検証する意思が今のところは全くありません。2026年1月26日にはTBSの「news23」に出演。れいわ新選組共同代表の大石晃子氏にTM特別報告書に高市氏の名前が出ていることなどを指摘され「出所不明の文書」「名誉毀損になりますよ」とまで言っています。

Tansaは、3212ページある韓国語のTM特別報告書すべてに目を通しました。AIによる分析も活用し、翻訳者、取材パートナーである韓国の探査報道組織「ニュースタパ」と共に検証しました。

統一教会に関しては、ジャーナリストや研究者、被害者対策に取り組んだ弁護士や宗教家による膨大な調査結果が蓄積されています。Tansaは先達の仕事に敬意を払い、その成果も活用させていただきながら、TM特別報告書を検証しました。

その結果、統一教会と自民党の長年にわたる共依存を解き明かす上で、TM特別報告書は極めて重要な資料であると判断しています。

TM特別報告書について報じながら、取材を続けます。統一教会と自民党の癒着について、明かされていない内部情報をお持ちの方は、ぜひTansaまでお寄せください。責任を持って情報源を秘匿し、お守りします。

情報提供にあたっては、以下のページをご参照ください。連絡方法や注意点、公益通報者保護法のポイントを掲載しています。

https://tansajp.org/whistleblower/

統一教会は2015年に「世界平和統一家庭連合」と名称変更し、マスコミ各社は「旧統一教会」と呼称しています。しかし、教団がはらむ問題には連続性があるため、Tansaは「統一教会」と表記します。

 

2026年1月27日

Tokyo Investigative Newsroom Tansa

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